制作事例
第36回木村伊兵衛写真賞受賞作品
審査講評より 写すときに在る下薗さんの自意識と、写されるときのさまざまな人々の持つ自意識とが、何百分の一秒という瞬間にスパークし、永遠性を帯びて写し止まる。 そして、そこに立ち露れるイメージは、もはや意味とも美感とも無縁な<異界>そのものである。 下薗さんの作品には、名伏しがたい不条理感がただよっている。 ー 森山大道(写真家) 下薗詠子のポートレートを見ていると、被写体からまっすぐ放射される「気」のようなものを強く感じる。 ヒトはそれぞれそのヒトに特有の「気」の形を持っているのだが、彼女はそれをまっすぐに受けとめて投げ返す。 2001年の最初の個展「現の燈」に展示されたものと近作を比較すると、 そのエネルギーのやりとりの精度が高まり、激しさだけでなく柔らかみが生じてきている。彼女の成長の証しだろう。 ー 飯沢耕太郎(写真評論家)
ビジュアルフォトアワード大賞受賞作品。
発行:青幻社 発行年:2010 サイズ:A4変、148ページ 第36回木村伊兵衛写真賞受賞作品、ビジュアルフォトアワード大賞受賞作品 https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-286-4/