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カテゴリ:立会いにいらっしゃいました!

普後均写真集『ON THE CIRCLE』

2012.8.10  立会いにいらっしゃいました! 

先日、赤々舎さんから発行された話題の一冊です。
普後均写真集『ON THE CIRCLE』の印刷立ち合いに
赤々舎の姫野さんと普後さんがサンエムカラーに来社されました。

普後さんの繊細な黒の世界を表現するために、
FMスクリーン+特色2色で完成させました。
濃スミ+濃グレーで、写真の持つ黒の深みを再現しています。

(その日の様子です)

印刷機もスタンバイしております。
3折目の印刷です。

印刷職人のしごとば

みなさんがいらっしゃる前に、見当精度をチェックしています。

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普後さん、姫野さんがいらっしゃいました。
プリンティングディレクターは谷口専務です。
実は前作の「FLYING FLYING PAN」の印刷も谷口専務が担当されたとのこと、
1997年のことですが、ご縁ですね。

じっくりと確認されます。。。

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さらにじっくり。。。

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チェック後に、指示をいただきます。

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そして、できあがりました!

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普後均写真集『ON THE CIRCLE』

写真:普後均
仕様:260 × 300 mm上製
頁数:116頁
定価:4,725円(税込)
発行:赤々舎
アートディレクション : 岩本真冬+山崎仁(犀)

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印刷職人のしごとば

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「FLYING FRYING PAN」の普後均が放つ新たなる名作。
2010年度伊奈信男賞受賞作。

円形の貯水槽の上を舞台とし、
日常的な世界とメタファーの世界とが交差しながら進行する。
無名性と個、生命、陰陽、暴力、光。
宇宙的な広がりを孕むモノクロ65点。
赤々舎サイトより)

★その他詳細はこちら

ぜひ、多くの方に手に取って頂ければと思います。
普後さん、姫野さん、遠方までどうもありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!
こちらからどうぞ。

attitude-男たちの肖像- 田村尚子さんの巻

2012.6.28  立会いにいらっしゃいました! 

2012年7月、
NHK BSハイビジョン「男前列伝」(2010年10月~2011年3月放送)の
収録時に撮影された作品が一冊の写真集になります。
その名も「attitude 男たちの肖像」。
写真家の田村尚子さんの作品です。

六月某日、その写真集の印刷立会いのため
田村さんと青幻舎福岡さんが来社されました。
今回は、スミ+特色グレーの2色で、
「男前」な世界を表現するのが課題。

まず、印刷用の版にも「男前」の文字。
田村さんのご来社を今か今かと待っております。

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田村さん、いらっしゃいました!
プリンティングディレクターの谷口専務と
今回の機長の吉田さん、田村さん、福岡さんが刷り出しをチェック。

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じっくり。。。

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じっくり。。。

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田村さんにご意見いただきます。
テーマは深みのある黒、ということですので
2版でどこまで刷れるかの挑戦です。

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よしきた!とばかりに、次は谷口専務から機長の吉田さんへの指示。
このあたりは写真家さんがおっしゃられた「感覚のことば」に対して
「技術のことば」で機長に伝えて行く、経験のわざ。
「このあたりを深く、、、、」
「ここ、、、、ですね?」
などの会話だったかと。

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そして、色調整後、再度の刷り出しです。
チェック後、みなさんほがらかな表情ですね。

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そして、1台1台丁寧に確認し、OKサインを頂きます。
ここまできたら本の完成まではあと少し!
出来上がりがたのしみです。

刷り出しを何度も繰り返し
作家さんのイメージ通りの色を出す作業は細かい職人芸ですが、
印刷が機械的なものではなく有機的なもののような気がするほど
上がってくる色が急にイキイキし出すこともあります。

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最後にみなさんでぱちり。(本日のサポートは巽くんです。)
田村さん、福岡さん、作業中にお邪魔いたしました。
長時間お疲れさまでした。
またのご来社お待ちしております!

今後は、出版イベントなども開催されるようですので、
ぜひみなさん行かれてみてはいかがでしょうか?
「男前」な俳優陣の、
見た事もないような渋い表情が映し出されている
ぐぐぐっとくる一冊です。
ぜひたくさんの方にご覧頂きたいと思います!

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”attitude”
―7月上旬発売予定
印刷職人のしごとば

当代の俳優、ミュージシャンたち15人。
内なる心のふるえや佇まいを写しだす。

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田村尚子『attitude-男たちの肖像』
仕様:B5判
頁数:136P
定価:2,940円(本体2,800円+税)
発行:青幻舎
発売日:7月上旬発売予定
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NHKBSハイビジョンにて放映され、好評を博したドキュメンタリー番組『男前列伝』。
本書では、番組収録時やロケの合間に撮り下ろされた、
15人の男性俳優、ミュージシャンたちのポートレイトを厳選して収録します。
東北の原野、鳥取の砂丘…、各回ロケに同行し、
自然光のもと撮影された写真の数々は、
身体で表現することに自身の生を見出した俳優たちの豊かな表情や存在感を写しとっています。
撮影状況下の空気ごと現前させるかのような、
やわらかな場の再生性を帯びた珠玉のポートレイト作品集。
『Voice』(青幻舎)刊行後、8年ぶりとなる田村尚子の新作。

被写体
井浦新 / 山本耕史 / 中村獅童 / 市川猿之助 / 田島貴男
松重豊 / 石橋凌 / 山本太郎 / 佐野史郎 / 三上博史 / 市川春猿
津田寛治 / 石井竜也 / トータス松本 / 光石研(敬称略、掲載順)

写真:田村尚子
アートディレクション:秋山伸

青幻舎さまのサイトより抜粋させていただきました)

◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!
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佐内正史さんと町口さんが印刷立ち合いに来られました。

2012.3.22  立会いにいらっしゃいました! 

春も間近ながらに、まだまだ寒い3/22。
写真家の佐内佐内正史さんと、マッチ&カンパニーの町口さんが
サンエムカラーにご来社されましたのでレポートします。
今回は、佐内さんのレーベル対照から出版される写真集
「ラレー」の印刷立ち合いです。
ラーメンとカレーの写真集だとのこと。
ラーメンとカレーを求めて色々なお店に行かれているというのは
風の噂で知っておりましたが、「ラレー」とは!
どんな立ち合いになるのか、楽しみです。

南工場に行くと、早速特色刷りの刷り上がりが積まれています。
「対照」「ラレー」「M」の文字が!

印刷職人のしごとば

今回の印刷は、調整も万全の名機
ハイデルベルグXLを使用しました。
目下、何回目かの色調整後の刷上がりを最終チェックされています。

町口さんも真剣に。谷口専務も見守るなか・・・

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佐内さんもチェック。
紙焼きの色とずばり合わせていく作業なので、
細かい感覚の作業なのだと思います。

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紙焼きと見比べ・・・

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校正紙の指示が反映されたかもチェックされた痕跡もあり・・・

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町口さんはルーペで網点を、
谷口専務は色を計測して校正を進めてらっしゃいます。

印刷職人のしごとば

今回はサブとしてサンエムカラー住本さんが対応。
サンエム勤務3年か4年かどうだったか、、、ということでしたが、
印刷事業部のホープ。作業全体のアシスタントをしてくれています。
みなさんからご意見あり次第、機長の指示でさっっと動けるよう
住本さんも待機するなか・・・

印刷職人のしごとば

さらに紙焼きと見比べ・・・
okの文字も書き込まれていきました。

印刷職人のしごとば

というわけで、ok分も刷り上がっていっているようです。
一点一点、忠実に「ラレー」の世界が再現されていく様子は、
佐内さんも町口さんも谷口専務も機長も
それぞれ職人の仕事ですごいなというのと、
作品を印刷で表現していくことは技術と手法を操ってこそできる事なので
okが書き込まれるごとに、誇らしいような気持ちにもなるのでした。

印刷職人のしごとば

本の仕上りが楽しみです!
ちょっと見るだけでおいしそうな写真でもあり、
もちろん佐内さんの作品であるということもあり、
町口さんが作られる装丁も気になりますし、
間違いなく待望の一冊であります。
刊行されたらまたブログでご紹介させて頂きますね。

急な撮影のために顔まで洗って下さった佐内さん、
毎度ながらに鋭さ抜群の町口さん、
どうもありがとうございました。
今日もわたしのミーハー心が爆発したとことで、
レポートをおしまいとさせていただきます。
本の仕上り楽しみにしております。。。

印刷職人のしごとば-印刷女子
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“KOMATSU NORIYUKI YAMAGUCHI KAZUYA”

2011.12.17  立会いにいらっしゃいました! 

先日、yncci主宰の写真家、山口和也さん
写真集「KOMATSU NORIYUKI YAMAGUCHI KAZUYA」の印刷立会いで
サンエムカラーにいらっしゃいました。

亀田大毅戦を1ヶ月後に控えた2009年4月13日に亡くなった
プロボクサー小松則幸を6年間に渡って撮り続けた一冊。
東京、大阪での写真展を経て、いよいよ待望の写真集を刊行すべく、
サンエムカラーに来て下さいました。
大風邪を引かれている中、ご来社お疲れさまでした。

印刷職人のしごとば

13折と見返しの印刷の際に取材をさせて頂きましたが、
今回の作品の印刷は、
名機manlorand700ハイプリント6色機を使用しました。

印刷職人のしごとば

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機長は新名さんで、立会い同行はCDC事業部の村田部長です。
製版部が印刷立会にまでくる事は珍しいので、
かなり精度を求められている一冊なのかと思いますが、
さて、なにやら問題でしょうか?

印刷職人のしごとば

わ、難しそうな雰囲気なのかしら。。。

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あ、そうでもないかな?

印刷職人のしごとば

大丈夫のようです。
okの台から山口さんに校了のサインを頂きます。
何度も細かい修正を重ね、イメージ通りの仕上りへ近づけていく
こつこつとした作業の繰り返しで、写真集が仕上がっていきます。

印刷職人のしごとば

画面にある丸印はインクが多く付いてしまった部分です。
インク量もコンピューター状で管理し、
チェックして慎重に進めていきます。

印刷職人のしごとば

今回は特に、黒の色の深さを追求した印刷も求められました。
インクの量も限界まで盛っても、網点がつぶれないというのは
サンエムカラーの技術でもあります。

もちろん、パソコン上でのチェックもしますが
最後は人の目が一番。
今回の印刷サブの中国人の王洪良さんが刷り上がりをチェックします。
半ばにやけ顔で映ってしまいましたが、
もちろん真剣にチェック。

印刷職人のしごとば

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写真集は、現在、先行注文受付中でコチラから予約できますので、
ぜひたくさんの方に手に取って頂きたいと思います。
造本仕様にもこだわった、とても素敵な一冊に仕上がりました。
なんと、刊行記念として2012年1月31日まで
送料無料にて送ってくれるそうです。
(※ 帯にはボクサー辰吉丈一郎氏のコメント入り!)

印刷職人のしごとば

最後はいい笑顔でぱちり!
村田さん、どこ見てるんですか!
いい仕上りになったようで、よかったです。

山口さん、またのご来社お待ちしております!
風邪、お大事にして下さいね。

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こちらからどうぞ。

ジョンハーディング氏、印刷立合いに来られました!

2011.10.22  立会いにいらっしゃいました! 

アメリカの写真家、ジョンハーディング氏が
蒼穹舎刊行の写真集の印刷立合いのためアメリカから来社されました。
日本とアメリカでは印刷技術の精度が異なるということもあり、
わざわざサンエムカラーに来てくださったとのこと。
どうもありがとうございます!

今回は2台の印刷機を使い、平行して印刷を進行していきました。
5折は先行で印刷完了しています。
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ハイデルベルグのスピードマスターCD-102も使用した印刷機械のひとつ。
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製版もばっちりで、ハーディング氏を待ちます。
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こちらの機械の機長は、ベテランの川勝さん。
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手元でインク壷の量を調整し、精度を上げて行きます。
今回は紙焼きの持っている少し赤く暖かい雰囲気を大事にするため、
青っぽさをなくし暖かい色合いに調整していきました。
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今回のPDは谷口専務ですが、相談役も一緒にチェックされました。
相談役のOKも出たようですので、スタンバイは完璧です。
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関係者のみなさんが休憩から戻られて、チェック中です。
午前中に指示した事がきちんと修正されているかどうか、厳しいチェックです。
こちらの機械の機長は、いつもおなじみ鈴木さん。
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ハーディング氏が来られる前に、蒼穹舎の大田代表がチェック。
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ハーディング氏は丁寧に片目ずつチェックされていました。
光の見え方の違いを考慮してか、丁寧に色校正を進められています。
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「OK」印に、「JH」印頂きました。
こうして一台一台、サインを頂く作業が繰り返し続きます。

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夕暮れの京都を撮影したいとおっしゃっていたようですが、
京都の夕景は撮れたのでしょうか?
「日本の印刷技術はすばらしいね」とのお言葉もいただき、
うれしい限りです!本の完成を楽しみにしております。
ハーディング氏、奥様、蒼穹舎代表の大田氏、通訳の神ノ川さん、
遠方からどうもありがとうございました、お疲れさまでした!
本が完成しましたら、またブログでもご紹介予定です!

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