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カテゴリ:受賞関連ニュース!

済南市新創業コンテストで最優秀賞受賞!

2019.7.4  受賞関連ニュース! 

6月18日(火)に東京大学山上会館・大会議室で開催された済南市新創業コンテスト2019で、サンエムカラーが最優秀賞を受賞しました!

このコンテストは、中国・山東省済南市が中国共産党済南市委員会組織部人才工作事業部や駐日本中華人民共和国大使館の協力を受け、最新の技術を有する日本の企業をコンテスト形式で選択し、優秀な企業には市が提携を推進するといった権威ある事業の一環として開催されました。

 

コンテスト審査員に配布した「印刷の8K」を紹介するプレゼンテーション資料。
表紙には済南市の美しい夜景の写真を取り入れ、京都の会社らしく和綴じ式製本で仕上げました。

 

 

最優秀賞・サンエムカラーに贈られた、一等奨  栄誉証書。
そして、その栄誉証書を手にする松井会長と、中国・済南市副市長の武毅氏。

 

済南市は中国・山東省の省都、省内の経済と政治の中心地。総人口が870万人を数える大都市で、城内には「天下第一泉」と呼ばれる趵突泉をはじめ水量が多く美しい泉水を有し、「泉城」という別名もあるほどです。

「印刷の8K」の技術をこの会場でアピールしたサンエムカラーは、錚々たる他の日本の参加企業80社の中で、見事最優秀賞に輝きました。

 

サンエムカラーグローバル化の担い手・海外戦略部長の王洪良。今回も中国語通訳に大活躍しました。

 

サンエムカラーが誇る「印刷の8K」が、いよいよ大陸に上陸します。グローバル化していくサンエムカラーのこれからの活躍にご期待ください!

安西水丸作品集『ON THE TABLE』第51回造本装幀コンクールにて受賞!

2017.8.2  受賞関連ニュース! 

当社で印刷させていただきました、

安西水丸さんの作品集『ON THE TABLE』(Baci 発行)が

第51回造本装幀コンクールにおいて

日本書籍出版協会理事長賞の芸術書部門を受賞しました!

 

安西さんによるシルクスクリーン作品30点を集録した本作は、

美しいものを見る素朴な喜びを喚起させます。

 

作品の透明感あふれる色彩は高輝度インキで再現され、

それを引き立てる鮮やかなブルーの布貼り表紙に包まれています。

 

裏表紙には白い箔で押された安西さんのサインが、

まるで青空を渡る飛行機雲のように長く伸び、

本書そのものの作品としての存在感を静かに語ります。

 

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『ON THE TABLE』

著者:安西水丸

発行:Baci

デザイン:Akinobu Maeda

Katsuyoshi Mawatari

仕様:A4横変型判・ハードカバー・64頁

定価:4,200円(税別)

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中藤毅彦写真集『STREET RAMBLER』第24回林忠彦賞受賞!!

2015.4.1  受賞関連ニュース! 

写真家の中藤毅彦さんから、嬉しいニュースが届きました。

当社で印刷を手がけさせていただいた写真集『STREET RAMBLER』(ギャラリー・ニエプス刊)が、第24回林忠彦賞を受賞されました!

中藤さん、おめでとうございます!!

林忠彦賞については コチラ

表紙

『STREET RAMBLER』は、ニューヨーク、ハバナ、モスクワ、上海、ベルリン、パリ、東京の7都市のストリートスナップで構成されています。
都市の見せるさまざまな顔が劇的なコントラストで切り取られており、
一枚一枚の写真に迫力があり、とにかくクールに研ぎ澄まされています。

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シャドウ部分を力強く表現するため、印刷はスミ2版、特色グレー1版のトリプルトーン
サンエムカラーならではの圧倒的に濃度のある印刷で、さらに迫力ある作品に仕上がりました。

印刷には中藤さんが立ち会い。
立ち会い

大判の上製本で、どっしりとした量感も素晴らしいです。
重厚感がありながら洗練された装丁デザインは、秋山伸さん。
是非とも手にとってご覧いただきたいです。

中藤さん、秋山さんからコメントをいただきました!

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◎中藤さんからのコメント

写真集「STREET RAMBLER」は、僕自身の作品であると共に、デザイナーの秋山伸さんのセンスと印刷のサンエムカラーのスタッフの皆様のプロの技の結晶と思っております。

自分のプリントの持ち味である粗粒子ハイコントラストの黒の締まりとトーンの両立という難しいせめぎ合いを、ギリギリまでインクを盛った攻めの印刷で見事に形にして頂きました。
この印刷の成功によって力を得て、今回の賞においても、自信を持って応募に臨む事が出来ました。おかげさまで、第24回林忠彦賞受賞という形で、大きな評価を得る事が出来た事は、大変嬉しく光栄に思います。
本当にありがとうございました。

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◎デザイナー 秋山伸さんからのコメント

中藤さんから、はじめてこの本の出版について相談を受けたのは2012年の夏だった。それ以降、たまに会って雑談をするだけで、具体的にはほとんど何も進まなかった。2014年の8月末に、ふと思い出した私からの問い合わせで、11月頭のパリの個展に見本を間に合わせる必要があることを知った。あと2ヶ月しかない! 別の仕事も抱えていたので、版型や頁数、印刷方法などの仕様検討とテスト印刷で最初の 1ヶ月が過ぎてしまった。10月に入って、何度かの本文のフォーマットに関するやりとりを経て、具体的なページ・レイアウトにとりかかったのは20日くらいからだったが、幸い写真の順番は中藤さんがしっかり検討済みだったので、デザインは1週間後にはほぼ完成した。10月末から始まった印刷は、スムーズだった。予想はしていたが、印刷立ち会い中の中藤さんから「(サンエムカラーさんは)さすが最高です。何も言うことはありません」とのメールを受け取って安心したものだ。

今回の印刷の特徴は、シャドウの濃度だが、高濃度墨をつかってもダブルトーンには限界があり、中藤さんの要望はそれ以上のものだった。サンエムカラーさんからトリプルトーンを提案され、テスト印刷で見てもらうと直ぐに中藤さんのOKがでた。作家のイメージを的確に把握し、相応しい技術的な提案ができるのも、数多のアーティスティックな写真家と共同作業をしてきたサンエムカラーさんだからこそなのだと思う。あと、単に3版使えばトリプルトーンがうまくいくかというと、必ずしもそうではないことも付け加えておきたい。インクの絶対量が多くなる印刷面をどう管理するかということにいくつもの技術が潜んでいるのだ。

林忠彦賞の審査評を見ると、写真のコントラスト表現がポイントになっていることがわかる。すなわち、サンエムカラーさんの技術が受賞に大きく貢献したのだと私は思っている。営業の前川様、プリンティングディレクターの谷口様、そして要所要所に印刷全体を見て下さった松井相談役様、ありがとうございました。

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中藤さん、秋山さん、ありがとうございました!

今月17日より、東京・富士フィルムフォトサロンを皮切りに受賞記念写真展が開催されるそうです。
こちらも是非、足を運んでみたいですね。

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『STREET RAMBLER』
中藤 毅彦

発行 ギャラリー・ニエプス
デザイン 秋山 伸 (エディション・ノルト)
印刷・製本 サンエムカラー
クロス張り上製本 B4変形 192ページ
定価7000円(税込)
http://takehikonakafuji.com/shop/index.html

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第24回林忠彦写真賞 受賞記念写真展

東京展 2015年4月17日(金)~4月23日(木)
富士フィルムフォトサロン

周南展 2015年5月15日(金)~5月24日(日)
周南市美術博物館

東川展 2015年11月29日(日)~12月13日(日)
写真の町 東川町文化ギャラリー

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佐藤晃一さん、「メキシコ国際ポスタービエンナーレ」入賞!

2014.11.26  受賞関連ニュース! 

佐藤晃一さんがデザインされ、サンエムカラーが印刷を担当させていただいた「多摩美術大学博士課程展」のポスターが、
第13回メキシコ国際ポスタービエンナーレ銀賞を受賞しました!!

メキシコ国際ポスタービエンナーレは、各国のデザイナーが制作したポスターが集う、世界トップレベルのデザインコンペです。
公式サイトはこちら

受賞作はこちら。

力強い黒と紙の白を基調に、草書体や切り紙風のパターンを取り入れた斬新なデザイン。
艶のある深い黒は、スミ版を4度刷りした超高濃度仕様で実現しました。

「あのデザインは外国人にはわかりにくいものを含んでいるのですが、「石炭のようにまっ黒く!」とお願いしたことが現場によく伝わり、仕事が打てばひびくように行われたことが外国人たちにも伝わった印刷の技の力に支えられていたことがよく分かります。」

と佐藤さん。
当社にとっても大変貴重で印象深い仕事となりました。
佐藤さん、おめでとうございます。

第17回日本自費出版文化賞大賞受賞 『獅子頭書票集』

2014.10.17  受賞関連ニュース! 

第17回日本自費出版文化賞大賞受賞 『獅子頭書票集』

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第17回日本自費出版文化賞の最終選考会が、2014年9月3日東京都内で開催され、
木版画家の敦澤紀恵子さん著作『獅子頭書票集』が大賞を受賞されました!
おめでとうございます!!

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獅子頭書票集
2010年8月20日発行(限定75部)
書票制作:敦澤紀恵子
発 行 者 :白澤道夫
装  幀 :木田安彦
製  本 :安井製本株式会社
印  刷 :サンエムカラー

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発送用保護ケース(上)と書物を覆う帙(ちつ)(下)。
それぞれに自作の版画でタイトルを付してあります。

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書票の雰囲気に合わせ、帙入りの和綴じ製本で仕上げました。

今回の作品は、
日本を代表する書票作家である敦澤紀恵子さんの多くの書票の中から
1983~1994年に制作された11点の獅子頭シリーズを収録した作品集。

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若い方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、
「書票」とは愛蔵書が自身の所有物であることを示す一種のラベルのようなもの。

海外では銅板による単色のものが主流ですが、
日本では浮世絵からの流れもあり木版画が多いそうです。

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書体などは、意識的に活版印刷の雰囲気を出すよう心掛けました。

ところで、こちらの作品集、本文に和紙が用いられています。
通常、オフセット印刷機は、和紙への印刷には不向きなのですが、
サンエムカラーは独自の技術により、和紙に印刷することも得意としております!

敦澤さんは、ご主人の勤務地が福岡だったことから、獅子頭を調べ始めたそうです。
「獅子は伝統を受け継ぎながら、
人々の暮らしの中で神秘性を持ちつつも平和を願い、
人々の願いを成就に導く象徴的な存在であると思うのです」(敦澤さん)

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下絵、版下、文字、色彩、彫り、摺りまで全てご自身で仕上げます。
デザインからの依頼なので責任は重く、
一点で50~100枚近く摺り、
かなりの体力が必要とのこと。

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版画との違いは、
書票には、ラテン語で蔵書を意味する「EXLIBRIS」や蔵書者の名前が入っています。
「こうした文字が、小さな版画に使命を与えていると思います」(敦澤さん)

書票の一番の魅力は、
「床の間に飾るような美術品ではなく、封筒に入れれば世界を駆け巡るような、
手のひらに乗せて楽しめる身近な芸術作品であること」。

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奥付けにはポートレイトとして、
1982年ポルトガルの書票大会で紹介された
敦澤さんの記事中に掲載された制作中の敦澤さんの版画が。

今回、敦澤さんが日本自費出版文化賞に応募されたのは、
電子書籍の出現で、木版画同様にこれまでの伝統的な技法が
失われていくことへの危惧からだそうです。

本として残すことで、少しでも多くの方が知り、
引き継がれてきた伝統を継続できる様お役に立てればと思っております。

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* 敦澤さんコメントは自費出版年間2014著者インタビューから抜粋

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敦澤紀恵子(つるさわ・きえこ)
1942年北海道函館生まれ
女子美術大学デザイン科を卒業後、食品会社宣伝部勤務を経て
中学・高校の美術科講師を務め、1975年頃から書票の制作を始める。
東京・京都で版画展を開催。日本を代表する書票作家として
海外で紹介される。函館市在住。
日本美術家連盟会員、日本書票協会会員。

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