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職人技としての色再生 その3

2009.6.16  職人技としての色再生 

プリンティングディレクター(PD)の仕事 vol.2

受け取ったデータ・原稿は、印刷用の版を作成する製版部に入稿されます。
このときPDは、「誰が読んでも同じように判断できる、誤解の無い明瞭な言葉の」
文書での指示書を作成します。
用紙をはじめとする印刷条件によっては、クライアントサイドが作成したデータでは
望む色が出ない場合があります。このようなときは、印刷条件を踏まえながら、
CMYKの数値を変更し、色見本どおりの色が出るデータ作成の指示をします。

製版の仕事:色校正前のプルーフ校正と本機校正

入稿時の意図により近い色校を初校として提出できるように、
クライアントに提出する前に社内でのプルーフ校正を一段階はさみます。
初校から赤字を極力少なくするためです。
完成度の高い色校正を提出することが、
再現精度の高さには必要なことであると考えています。

また色校正はすべて本機(最終的な本刷りと同じ印刷機)で行なっているのも当社の特徴です。
本機校正と言えば、時間と手間がかかる高級校正という印象が強いですが、
わたしたちは、「刷りやすい版」にこだわるがゆえに本機校正を行なっています。
「刷りやすい版」が結局良い品質の印刷物につながると考えているからです。

刷りだし時点で、求められる色が印刷できる版でないと判断すれば製版に戻して作り直します。
「印刷段階で色を調整するために、インキを盛るなどして濃度を変更するには限界があります。
ここで無理をしても、印刷のぶれ幅が大きくなって、結局品質が安定しないためです。

初校が満足のいく仕上がりであれば、
あとは、製作の意図をくみつつ、校了まで細部の修正を加えて、
より良い品質表現を追及していきます。

職人技としての色再生その1
職人技としての色再生その2 「プリンティングディレクター(PD)の仕事vol.1」
職人技としての色再生その4 「印刷の仕事」

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