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一冊の写真集が完成するまで part2 ②

2018.10.25  1冊の写真集が完成するまで 

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サンエムカラーは、これまでに様々な方々の
作品集・写真集の印刷を手がけてまいりました。
初めて作品集を作られる方にも、経験豊かな担当者が
しっかりとお話を伺い、充実した作品集が完成するまでを
徹底的にサポートさせていただいております。

しかし、この記事を読まれている方の中には、
「写真集を作りたい!でもハッキリしたイメージが持てていないのに相談しても大丈夫なのか」
「お金がどれくらいかかるのか全く分からない…」
など、不安に思われている方も多いのではないでしょうか。

そこで、当ブログでは数回に渡り、実際にサンエムカラーが
作家の方と共に1冊の作品集を作り上げるまでの様子をお届けしたいと思います。

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今回、本を作らせていただくのは写真家の川内陽さんと
詩人の服部嗣雄さんです。

第2回の今回は色校正の様子をお伝えしたいと思います。
(第1回目、レイアウト校正の様子はこちらよりどうぞ。)

まず色校正とは…
前回も少しお伝えしたように
印刷した際の色を見ていただくことをいいます。

たとえば印刷会社に作品を依頼した方は経験があると思いますが
「あれ…?思ってた色とちゃう…」
みたいなことないですか?
特にパソコンで作業をしているとくすんだ色に仕上がって
がっかりしちゃいますよね。
それを解消していく段階です。

色校正には大きく分けて
「簡易校正」と「本機校正」の2種類があります。

「簡易校正」とはオフセット印刷機を使用せず
主にインクジェットプリンタを使用して簡易的に出力をする方法です。
サンエムカラーでは高細密な再現性の高いインクジェットプリンタを使用します。

「本機校正」とはオフセット印刷機で実際に顔料油性を使用して印刷をする方法です。
原本を作成して大量に刷ることができる上、特色の使用も可能なので色の再現性が高いです。
これは印刷会社にしかありません。
ちなみに今は「試し刷り」の段階ですが
本刷りの場合も本機校正で使用したオフセット印刷を使います。

今回はその実際の印刷機を使う「本機校正」で
仕上がりの感じを見ていただきました。

これは展覧会のDMです。
実はこれもサンエムカラーで刷らせていただいています。

同じ画像がいっぱい?と思いきや
一つ一つ画像の色が違います!

写真家さんにとっては特に重要な段階ですので
オペレーターができる限りの色の提案をします。

ちなみに今見ていただいている校正、銀色(特色)の濃度を
気にされているようで…
銀の濃度が濃いものと薄いもの、
コントラストを上げたものと下げたものをご用意。
気に入ってもらえるでしょうか…

ああよかった!
気に入ってもらえるものがありました!

DMの色校正も無事に終了したところで
こちらはこれから本刷りに入ります。

次回は写真集の色校正の様子をお届けします。
画像が多いのでどのような感じで進行するのか
気になりますね!

今回紹介した色校正、
当ホームページでオプションを紹介しているので
詳しく知りたい方はご参照の上、お問い合わせください。
https://www.sunm.co.jp/skill/index.php

それでは次回もお楽しみに!

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川内陽 写真展
「KiBi …心のゆらぎ、きらめき…」
2018.10.30(tue) ~ 11.04(sun)
京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク
詳細HP
https://kyoto-muse.jp/exhibition/exhibitionlist?exhibition_id=1455
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