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一冊の写真集が完成するまで part2 ①

2018.10.17  1冊の写真集が完成するまで 

サンエムカラーは、これまでに様々な方々の
作品集・写真集の印刷を手がけてまいりました。
初めて作品集を作られる方にも、経験豊かな担当者が
しっかりとお話を伺い、充実した作品集が完成するまでを
徹底的にサポートさせていただいております。

しかし、この記事を読まれている方の中には、
「写真集を作りたい!でもハッキリしたイメージが
持てていないのに相談しても大丈夫なのか」
「お金がどれくらいかかるのか全く分からない…」
など、不安に思われている方も多いのではないでしょうか。

そこで、当ブログでは数回に渡り、実際にサンエムカラーが
作家の方と共に1冊の作品集を作り上げるまでの様子をお届けしたいと思います。

 

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今回、本を作らせていただくのは写真家の川内陽さんと
詩人の服部嗣雄さんです。

この時点でお気付きの方もいると思うのですが
今回は写真集ではなく
写真と詩を融合させた
『詩写真集』を作るということで依頼を受けました!

今回の本は川内さんの個展「KiBi …心のゆらぎ、きらめき…」に併せて
作るということでそちらの展覧会も気になります!
下記に展覧会情報をまとめていますので、ぜひそちらもご確認ください。

それではお二人について簡単にご説明します。

写真家の川内陽さんは大学卒業後、
知人に勧められカメラを始めたそうです。
その後次々と賞を受賞。
今年は第43回 2018 JPS展 優秀賞、
第66回二科展 入選など
今後の活躍が楽しみな写真家さんです。

詩人の服部嗣雄さんは、今回の詩写真集を作る以前、
『智子の絵・嗣雄の詩』というタイトルで本を出しており、
それ以外にも画集の編集なども担当される多才な方です。

さっそく、そのお二人が作る詩写真集の打合せの様子をご紹介していきます。

ちなみに今回は3回目の打ち合わせで
・本のサイズ
・本の用紙(表紙と本文)
が決定し、いよいよ本のレイアウトにかかる段階です。

前回、川内さんが用意してくださった『台割表』をもとに
サンエムで作ったレイアウトを見ていただきました。

「この字をもっと大きく」「ここに写真を追加する」
この時に色々修正指示をもらい、お客さまのイメージに近づけていきます。

ところでご存知ない方もいると思うのですが
先ほど述べた『台割表』というのは一体何でしょう?

台割表というのは冊子構成がページ順に書かれた表のことで
何ページに何が入るかを明記します。
この詩写真集の場合だと、
・◯ページに目次、
・◯ページに◯番の写真、
・◯ページに◯番の詩、
など指示が書かれています。
本を作る時に台割表は必要不可欠。
これは手書きでも良いので、打ち合わせの際に持参すると良いでしょう。
書き方などはさまざまなので一度ネットで検索してみるのも良いかもしれませんね。

このあとはお客さまの修正指示のもと、何度も編集作業を重ねていきます。
レイアウトのOKが出たら実際の印刷機で試し刷りをし(本機校正といいます)、
仕上がりに近い状態でお客様にご確認いただきます。
次回はその打ち合わせ風景をお伝えしたいと思います。

お楽しみに!

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川内陽 写真展
「KiBi …心のゆらぎ、きらめき…」
2018.10.30(tue) ~ 11.04(sun)
京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク
詳細HP
https://kyoto-muse.jp/exhibition/exhibitionlist?exhibition_id=1455
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