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夜野 悠さん 写真集『CUBA monochrome』

2018.1.10  お知らせ 

サンエムカラーで出版依頼されるお客様の中には、
フィールドを海外に広げ、活動されている方も少なくありません。
今回はサンエムカラーで印刷され、海外に渡った写真集をご紹介します。

京都在住の写真家・夜野 悠(よるの ゆう)さんの写真集『CUBA monochrome』の
自費出版の依頼を受けたのは、夜野さんのドイツ・ミュンヘンでの
写真展『CUBA monochrome』が始まる2か月前の昨年9月でした。

夜野さんは当初、「ドイツ装」で装丁もフルオプションの
贅沢なつくりを希望されましたが、最終的に検討された結果、上製本になりました。
表紙のデザインをはじめ、レイアウト、編集まですべて夜野さんご自身でされ、
上製本にしたかわりに印刷は「トリプルトーン+ニス塗り」の
ほぼ最高レベルで仕上げられました。

写真集は二か月で完成し、印刷部数は300部+αの限定部数の自費出版です。

 

写真集は夜野さんが2015年5月、毎年行われている
京都国際写真祭『KYOTO GRAPHIE KG+』に出品した写真を中心に
構成しています。キューバのハバナの裏町とそこに生きる人々を
モノクロームの映像でとらえています。
表紙は、白と黒の2種類のモダンでシンプルなデザイン。

時に少し低めのカメラアングルは、作品を見る側を、
人の群れと裏町の熱気の中に紛れ込んだような感覚に誘います。
写真から受ける印象は不思議と静謐な印象を受けます。

 

昨年11月9日から12月3日までミュンヘンで
展示された写真展は、長さ2.5mの布幕写真と、
モノクロムービー、キューバの詩で構成されたインスタレーションで、
現地で好意的に評価されたそうです。

夜野さんは自身のFacebookで、個展の開催、写真集出版のきっかけから
印刷・校正の様子、個展開催後のことを含め、写真集が
生まれるまでの背景などを詳しく掲載しています。

写真集はパリ、ロンドン、ベルリンなどの写真中心の美術館や
ギャラリーなどに送られ、パリの『ヨーロッパ写真美術館』や
美術館『JEU DE PAUME』、写真美術館『LE BAL』など
有名な美術館から「興味深いプロジェクト」として、収蔵されたということです。
このほかパリのキューバ大使館、ベルリン国立図書館などにも納本されたそうです。
弊社で印刷された写真集が国外に渡るお手伝いをさせていただき、大変感慨深い気持でいっぱいです。

 

写真集『CUBA monochrome』は、
ベルリンの写真・アート専門書店『Motto』で販売されているほか、
国内では、京都市内の『レティシア書房』、大阪では写真専門古書店『コロンボ』、
東京では『銀星舎』などで取り扱っています。

夜野さんから直接購入もできますので、連絡先・取扱店など、
詳しくは夜野さんのFacebookより、ご確認ください。
夜野さんが公開しているキューバ写真展のFacebookページはこちらです。

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写真集『CUBA monochrome』
著者:夜野 悠 (Yu Yoruno)
仕様:250×250mm、上製本、104頁
定価:6,800円(欧州地区70ユーロ)

モノクロムービー(Blu-ray)
定価:2,800円