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21世紀美術館「モニーク・フリードマン」展カタログ

2012.2.2  印刷作品アーカイブ 

現在、金沢21世紀美術館で開催中の
『モニーク・フリードマン』展カタログ
印刷を担当させていただきました。
豊永政史さんのディレクションによる素敵な装丁ですので、
いちはやくご紹介します!

印刷職人のしごとば

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『モニーク・フリードマン』
仕様:200 x 200 mm
頁数:総96頁(カラー61頁)
言語:和/英併記
アートディレクション:豊永政史
定価:2,500円(税込)
発行:株式会社赤々舎
発売日:2012年2月1日(予定)
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まずは表紙部分。
表紙は3枚合紙なのですが、
その一番上の紙のみを黄色1色でシルクスクリーンで印刷し合紙、
まったりとした質感の表紙になりました。
その上にプラチナ箔で箔押ししています。

印刷職人のしごとば

背の部分は、カンレイシャの種類のひとつ、
裏打ちカンレイシャをそのまま生かす装丁になっています。

印刷職人のしごとば

印刷職人のしごとば

上から見ると、すとんとしたきれいなフォルムです。

印刷職人のしごとば

本文はFMスクリーンと高輝度インキで印刷したこだわりの印刷。
高輝度インキだからこそ、作品の透明感を表現できました。
作品の色と雰囲気をじっくりと見て頂けます。

印刷職人のしごとば

黄色い紙に1色刷りのモノクロページもクールです。

印刷職人のしごとば

製本は180°開く形式を採用しています。
最終はこの状態にシュリンクパックし、みなさんのお手元に届くわけです。

印刷職人のしごとば

こだわりがつまった一冊ですので、
ぜひ金沢21世紀美術館に行かれた際には手に取ってみてください!

◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!
こちらからどうぞ。

食パンダッシュvol.4刊行しました!

2012.2.1  印刷作品アーカイブ 

先日サンエムカラーに来て下さった
京都精華大学の食パンダッシュの皆様の「食パンダッシュvo.4」が
印刷完了し、刊行されました!パチパチパチ!
今回の印刷協賛でお手伝いさせていただきました。
(食パンダッシュやまだちゃんのツイッターはこちら。毎日のつぶやいがかわいい。)

ちなみに、おさらいですが「食パンダッシュ」とは?
京都精華大学グラフィックコース2年生の
上本さん、山田さん、上武さん、塚口さんが仕掛けるコンテンツ。
フリーペーパーとTwitterを使って、
大手製パン会社のパンの魅力を伝えています。
そのメインキャラクターが、
漫画に登場しそうな食パンをくわえて学校へ走り急ぐ少女、
「やまだちゃん」なのです。

今月号のサブタイトルは「君はパンなの?お菓子なの?」。
つまりは菓子パン特集ということです。
読んでいるだけでお腹がぐぐぐなvol.4。

印刷職人のしごとば

毎月のフリーペーパーのお届けも、
なんとバックナンバーも送料だけで届けてくれるそうです。パン好きさん必読。
コチラからお申し込み可能です!)

今回も、メインキャラ食パン少女やまだちゃんの語りが冴え渡っています。
毎日のつぶやきもかわいいながら、紙面のやまだちゃんもまたいいっ。

先月はリアルやまだちゃんを含めた食パンダッシュの皆さんが
サンエムカラーに社会見学にきてくれました!
食パンダッシュのサイトにも社会見学ページ作ってくれました。
いつもありがとうございます!
うれしいです。

(こんなかわいい感じに…)
印刷職人のしごとば

さは、来月号も楽しみにしております。
みなさんもツイッターでの食パンダッシュのフォローぜひに。
日々のつぶやき、ほっこりするのでおススメです。

◆サンエムカラ-では、装丁や印刷見積もりの相談も受付中!
こちらからどうぞ。

水野克比古「京都名所百景」

2012.1.31  印刷作品アーカイブ 

いつもお世話になっています、水野克比古氏の写真集
「京都名所百景」が光村推古書院さまより発売されました。
京都や全国の書店で見かけられた方も多いのではないでしょうか?
本書の印刷をサンエムカラーが担当させて頂きました。

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京都名所百景|著者:水野克比古
発行所:光村推古書院|印刷:サンエムカラー
平成24年2月25日 初版発行
ISBN:978-4-8381-0461-1 C0072
FMスクリーン印刷|サイズ:170×190
並製本|P120 左アジロ綴じ|Y1600+税
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いつもながらに、京都の美しい風景を堪能できる一冊。
四季を通してみる京都の絶景の数々、
京都在住の方も、京都以外にお住まいの方も、
色々な表情を持った京都に来たくなるはずです!

印刷職人のしごとば

すばらしい京都の風景がp120の中に満載ですので、
見応え・読み応え抜群です。

印刷職人のしごとば

また、観光の参考にもしていただけると思います。
秋の京都の名庭や紅葉は有名ですが、それ以外の季節も
京都には素敵なお寺やお庭であふれています。

印刷職人のしごとば

印刷としては、FMスクリーンで印刷し、
水野作品の細かい表情を印刷で表現しました。
多くの方に手に取って頂きたい一冊です。

印刷職人のしごとば-印刷女子
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彫刻の森美術館「森と」

2012.1.30  印刷作品アーカイブ 

昨年のことになりますが、
箱根の森美術館「森と」(赤々舎刊)が刊行され、
サンエムカラーが印刷を担当させて頂きました。
また、印刷時には赤々舎の姫野さん、写真家の澁谷征司さん
印刷立ち合いにご来社されました。

本書は、以前紹介させて頂いた美ヶ原高原美術館「空と」と
対になる作品になっています。(「空と」の詳細はコチラ
デザインも対になっているので、並べるても素敵です。

昨年度に来て頂いた、印刷立ち合いの様子から…
お二人が来られる前に、谷口専務がチェック。

印刷職人のしごとば

右が初校に赤入れをしたもの、
左が今回上がってきた印刷です。
光の部分など、できるだけ紙焼き原稿に合っているかどうか
細かく確認をしていきます。

印刷職人のしごとば

姫野さんと澁谷さんが来られました。
紙焼きの原稿に合っているかなど、同じく細かくみて頂きます。

印刷職人のしごとば

もう少しこの部分を、、、という箇所については記入していき、
さらにイメージ通りの印刷物を作り上げて行きます。

印刷職人のしごとば

印刷職人のしごとば

インクツボから出るインク量を調整しているところです。
作品の色によって、部分的に流すインク量を調整し、印刷します。
その後、刷り上がりをもう一度チェックしていきます。

印刷職人のしごとば

そして出来上がったのがこちらです!

印刷職人のしごとば

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彫刻の森美術館「森と」
判型・仕様:Y226xT285 4/4 P200
並製本|定価:2800円+税
アートディレクション|坂川栄治
デザイン|坂川朱音(坂川事務所)
撮影|澁谷征司 制作|赤々舎
2012年1月1日発行
ISBN978-4-905446-01-9
発行:財団法人彫刻の森美術館

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校正で苦労したページも、きれいに仕上がっていますね。

印刷職人のしごとば

印刷職人のしごとば

印刷職人のしごとば

四季を通してみる「彫刻の森美術館」、
京都からはちょっと遠いのですが行ってみたくなりました。
私も機会があれば、彫刻の森美術館で
森を散歩しながらの彫刻散策、楽しんでみたいと思います。

印刷職人のしごとば-印刷女子
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「透明人間 再出発 谷郁雄」(詩)青山裕企(写真)

2012.1.27  印刷作品アーカイブ 

1月ももう終わりに近づいてきましたね。
今年はじめてのご紹介する一冊は、「透明人間 再出発」です。
サンエムカラーは本書の印刷を担当させて頂きました。
詩人の谷郁雄さん、写真は青山裕企さんが担当された
ミシマ社さんの一冊。

印刷職人のしごとば

特筆すべきことのひとつは、その造本設計。
タイトル通り、透明人間になった気持ちで読めてしまう、
1枚ごとに違う紙がはさまった(写真のページの上に詩が印刷された半透明のページが乗っている)
造本設計なので、まるで写真の上に文字が踊っているようです。
装丁の担当は、寄藤文平さん+鈴木千佳子さん(文平銀座)。
このような製本は、一般流通する本としては(おそらく)世界初の試みとの事。
(詳細は、ミシマ社さんの「製本の秘密」にも!)
実用新案登録された「ENバインディング」製法は、特殊な糊を使い、
厚みが1ミリ以下で紙を1枚づつ付けることができます。
丈夫で開き良く、勝手に閉じないというのが特徴。

印刷職人のしごとば

写真に文字がかぶっているようにみえる、
製本そのものと、写真+詩の作品がひとつになった一冊。

印刷職人のしごとば

同じ半透明のページをぺらりとめくって裏からみると、
もちろん文字も反転しています。

印刷職人のしごとば

詩のページをぺらりとめくった状態。
写真のページは青山さんの作品が印刷されています。
もちろん写真もすばらしいので、ぜひ詩のページをめくってみて
写真だけの世界もじっくりご覧いただければと思います。
サンエムカラーで印刷させて頂いたページのひとつです。

印刷職人のしごとば

分かるでしょうか?
交互に紙の素材が変わっています。

その他にも、ろう引き加工をほどこし
質感にこだわったページなどもあり、
こだわりが詰まった一冊に仕上がっています。
ぜひ書店にて、手に取って触れてみて下さい。

毎日一詩を書く詩人の谷郁雄さんが、震災後、一週間、筆をとれませんでした。
そして再び書き出した最初の詩が、題名にもある「再出発」でした。
ミシマ社HPより抜粋させて頂きました)

色々な想いがぎゅっとつまった一冊です。
詳細はミシマ社さんのHPでもどうぞ。
ぜひたくさんの方に手に取って頂きたいと思います。

印刷職人のしごとば-印刷女子
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