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京都蒸溜所に取材に伺いました

2018.5.21  お知らせ 

サンエムカラーでは、昨年11月に京都やアジアの文化を
世界に紹介する英文季刊誌『Kyoto Journal』の第89号の
印刷を担当いたしました。
30年の歴史ある雑誌で、しばらくWEB版のみの配信だったところを
この89号にて7年ぶりとなる印刷での記事発行が実現するという、
記念すべき1冊に携わらせていただきました。

現在、この『Kyoto Journal』と、外国人オーナーにより
京都で起業された初のジン専門蒸溜所である京都蒸溜所との間で、
新しい書籍の制作がスタートしています。

京都蒸溜所は、イギリス出身のオーナー、
デービッド・クロールさんが、2016年に創業した、
新鋭のクラフトジン蒸溜所です。
実はここは、サンエムカラーの工場から徒歩圏内という立地。
こんな近くでお酒が作られていたとは驚きです。

先日、打ち合わせが行われた際に、取材と見学を
させていただくことができました。
まだ本づくりは始まったばかりのところですが、
ご近所のご紹介も兼ねてご案内いたします。

 

本社から印刷工場へは、車で5分ほどです。
蒸溜所はまさに工場と目と鼻の先にありました。

 

取材に伺った時は既に打ち合わせが始まっていました。

蒸溜所内のミーティングスペースは、ボトルやコンセプトの
展示スペースにもなっているようで、バーカウンターのような
おしゃれな空間です。

今回作るのは、この京都蒸溜所のオリジナルジン「季の美」を
使ったカクテルを提供する東京やその他都市のバーを中心に、
蒸溜所のことを発信する本です。
印刷をサンエムカラーにお任せいただけるということで、
スタッフが打ち合わせに参加しました。

今日は内容の方向性、用紙の色やビジュアルの
イメージの共有など、スタート段階の打ち合わせです。
京都の地で作られるジンが主役なので、みなさんの
「京都」に持つイメージ、色やキーワードなどの話も出ました。

もちろん打ち合わせは全て英語で進みます。
残念ながら取材係は全部のお話は聞き取れないので、
お邪魔とは思いながら、打ち合わせ中に皆さんの周りを
少し見学させていただきました。

 


▲「季の美」のボトルと紙箱です。

一般的なジンに使われるフレーバーに加えて、
ゆず、山椒など、日本ならではの材料で作られるジン。
WEBサイトには伏見の水を使った水割りが紹介されるなど、
京都で作る・飲まれる意味を強く意識して作られています。

ボトルや箱のデザインにもその精神が表されています。
今回の本には箱と同じ意匠が使われるようで、
印刷でこの銅色が出るインキはあるか?ということを
確認されていました(もちろんあります!)。

表紙に「GIN」の文字が見える本や『京都の日本画』と
いったような本を手元に進む打ち合わせ。
どんな本ができるのか今から楽しみです。

 

一時間ほどして、今日の打ち合せは一区切り。
この後、蒸溜所内の見学をさせていただきました。


▲蒸溜器です。中で蒸溜中のジンが渦巻いていました。

先ほど書いたように「季の美」にはゆずや山椒、生姜など
独特な材料を使われていますが、ジンに浸漬された後の
これらの材料は、元の農家に返却され、良質の肥料として
再利用されるそうです。


▲様々なフレーバーが付いた蒸溜酒を一つ一つ
試飲させていただきました。これらを全てブレンドしたものが
「季の美」になるそうです。

 

京都ならではの日本酒、ではなくジンを主役にした本。
また続報がお伝えできればと思います。

 

◯  ◯  ◯  ◯  ◯  ◯

 

『Kyoto Journal』89号以前のWEB記事や、89号の
詳細は公式HPからご覧になれます。
内容だけでなく、スタイリッシュなデザインで、私たちが
知らない日本の顔がたくさん見つかります。
そして、実は89号以降の印刷も担当し、引き続き
好評をいただいております。
今刊行中の90号が最新刊になりますので、
もし見かけられる機会がありましたら、よろしくお願いします。

京都蒸溜所もまた、ここでご紹介しきれないこだわりや
イベント情報などたくさん紹介されていますので、ぜひ
HPをご覧ください。→ The Kyoto Distillery